FXの経済指標を知る!

民間雇用者変化と国勢調査臨時雇用の影響を受ける雇用統計

今年1月からの臨時雇用者の累計推移(約、端数省略)は以下の通り。
※米国国勢調査局は週時での臨時雇用推移を発表している

1月31日〜2月6日の週 3.6万人
2月28日〜3月6日の週 9.8万人
3月28日〜4月3日の週 13.2万人
4月25日〜5月1日の週 57.5万人
5月3日 〜5月8日の週 58.5万人(ピーク)
5月30日〜6月5日の週 41.7万人
6月6日 〜6月12日の週 34.4万人★
6月13日〜6月19日の週 24.9万人
6月27日〜7月3日の週 14.8万人
7月4日 〜7月10日の週 19.5万人
7月11日〜7月17日の週 20.0万人★

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上記の表を見る限り、緩やかに減少方向に推移し始めていますね。米国雇用統計の調査は毎月12日を含む日曜から土曜日までの週に実施されるので、6月6日〜6月12日の週の「34.3万人」から7月11日〜7月17日の週の「20万人」と単純差し引きで14万人減少しているので、これが今回の非農業部門雇用者数変化の最大のマイナス要因となっています。

 

さて、前回の非農業部門雇用者数変化はこの影響を受けて12.5万人のマイナスとなりました。一方、民間部門の雇用者数変化は8.3万人と伸び悩んでいる状況です。今回の非農業部門雇用者数変化の予想のコンセンサスは6.5万人のマイナス、民間部門は9万人のプラスとなっており、失業率も横ばいの9.6%を見ています。ここ1ヶ月ほどの米国債券金利低下に表れているように、来週半ばの米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて緩和ムードが強く、ドル売り志向が根強いだけにその反応は売り方向に有利に働いています。「8月の円高リスク」のムードが漂っていますね。

 

もう一つ加えると「ドル円の年足の特徴」です。前から気にはなっていたものの、あまり声高にするのも・・・と思っていましたが、今年も残すところあと5ヶ月を切ったので思い切って言うと、2009年の年足は始値90.64円、終値93.02円の3円弱という非常に狭いレンジ相場でした。いわゆるローソク足でいうところの「実体線:Body」の狭い年でした。

 

この様な相場は1970年から7回ほどありましたが、その翌年は“決まって実体線は広くなっている”のが特徴です。2010年の始値は90.83円、高値94.98円となり、現在の今年の安値は今週つけた85.32円。今のところ年足の状況では陰線を構成している状況です。今年の前半では、後半に向けて米国の金利上昇期待もあってドル高/円安で見ていましたが、6月ぐらいからどうも出口戦略時期の後退、年内利上げ観測がほぼなくなってしまった状況の中、ユーロ安の反動も出てきてドル安になっています。実体線が狭い年の翌年は、10円程度の実態線が出現しており、もし今年後半円高で推移ということになると80円割れの円高水準(ドル円の最安値は1995年4月につけた79.75円)もあり得ることになる訳です。

 

では逆に、ここから再び100円台までにドル円が戻るシナリオは何があるでしょうか・・・。その前に週足の一目均衡表の雲(現在の上限は93円辺り)が立ちはだかっています。2009年11月につけた84.83円の安値が注目です。

FX取引上達への道 〜リセッションとは〜

米国の4-6月期から経済指標が悪化してきたことで景気の2番底を懸念する声が出てきてFRBが追加緩和を議論するなど、「出口」を議論していたかと思ったら「入口」に逆戻りの状況となってきました。米国の短期・長期金利が低下するなど、米国の公開市場委員会(FOMC)に向けて市場が追加緩和を催促するような相場となっています。

 

リセッションとは景気後退のことです。景気の後退とは失業率の上昇や生産活動が停滞するなど、景気の循環からは好景気と不況の間に位置するところとなり、山から谷に向かう、いわゆる下り坂のこととなります。

 

市場ではリセッション入りの定義を「GDPが2期連続でマイナス成長になったとき」としているところが多く、ネットなどにもそのように記載されていることが多いのですが、米国の景気判定を行っている全米経済研究所(NBER)では、定義を以下のように行っています。

 

  1. 「経済活動全般」に渡って「相当な下降局面(significant decline)」にあること
  2. 数ヶ月以上(more than a few months)の持続的なものであること
  3. 実質GDP、鉱工業生産、雇用、実質個人所得(移転所得を除く)、 製造業・卸売・小売の実質販売高等で明示的な下降を見せていること

※NBERではこの中でも特に(3)を重視しているようです。

 

米商務省が1961年以降、NBERの判断を用いていることから、NBERが米国の景気判断の主流となっています。今回のサイクルでは2007年12月からリセッション入りしており、現在も継続中という認識になりますね。